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17.Nov.2023 イタリア文化会館コンサートシリーズNo.8 誰もいない空間の向こうに ニコラ・サーニの世界

指揮者ガエタノ・デスピノーザ氏監修によるイタリア文化会館コンサートシリーズ第8弾は、イタリアの現代音楽作曲家ニコラ・サーニの作品をお届けします。指揮は杉山洋一氏で、演奏される5作品はすべて日本初演です。


杉山氏はサーニの音楽について次のように述べています。


「二コラ・サー二は宇宙飛行士のように、永遠と無限の次元を気ままに進み、未知の発見へと突き進む。宇宙はまさに果てしない音響空間である。誰も住んだこともなければ、開拓したことも、手を加えたことさえないような、ルクレティウスのいう「誰もいない空間」を超えて、サー二は永遠に変容し続ける計り知れない音の深淵を探検し、そうして音楽が絶えることなく語り、我々を照らし、そして驚かせ続けるような新しい時空の次元を啓くことを求める。音楽もまた、絶えず変容することで、意味に満ちた次元へと収斂し、そして時間を創造する。」


なお、演奏の前にサーニ氏本人によるプレトークがあります。(日野原秀彦氏による日伊逐次通訳付)


ニコラ・サーニ ©Hugues Roussel  杉山 洋一 ©山之上雅信



開催日:2023 年 11月 17 日

時間:18:30

会場:イタリア文化会館 ホール

※演奏中は入場いただけません。またご入館いただける時間を18:50までとさせていただきますのでご了承ください。


主催:イタリア文化会館

制作:東京コンサーツ

入場:無料

お申し込み:10月19日(木)以降お申込できます。

お問い合せ:eventi.iictokyo@esteri.it



プログラム

[トーク]

ニコラ・サーニ

[演奏]

1. 誰もいない空間の向こうに(1999年、11分)

(フルート、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)

Oltre il deserto spazio


2. ア・タイム・フォー・ジ・イブニング(1997年、12分)

(クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)

A time for the evening


3. もうひとつの西方へ(2001年、7分)

(フルート、クラリネット、ヴィオラ、ピアノ、打楽器)

Verso un altro occidente


―休憩―


4. ロイコ(2022年、16分)

(ヴァイオリン、チェロ、ピアノ)

Löico


5. ブラック・エリア・イン・レッド(2011年、23分)

(クラリネット、ピアノ、打楽器、弦楽四重奏)

Black area in reds


泉 真由 Izumi Mayu (フルート, n. 1,3)

田中 香織 Tanaka Kaori (クラリネット, n.1,2,3,5)

松岡 麻衣子 Matsuoka Maiko (ヴァイオリン, n.2,4,5)

石上 真由子 Ishigami Mayuko (ヴァイオリン, n.1,5)

般若 佳子 Hannya Yoshiko (ヴィオラ, n.3,5)

北嶋 愛季 Kitajima Aki (チェロ, n.1,2,4,5)

黒田 亜樹 Kuroda Aki (ピアノ, n.1,2,5)

藤田 朗子 Fujita Akiko (ピアノ, n.3,4)

神田 佳子 Kanda Yoshiko (打楽器, n.3,5)

杉山 洋一 Sugiyama Yoichi (指揮, n.1,2,3,5)



プロフィール


ニコラ・サーニ Nicola Sani

作曲家、芸術監督、文化経営者、ジャーナリスト。


2015年からシエナのアカデミア・キジアーナの芸術監督。また、ルイジ・ノーノ・ディ・ヴェネチア・アーカイヴ財団の理事、ヨーロッパの主要な現代音楽フェスティバルが加盟する「Festival Alliance for Contemporary music in Europe」の理事も務めている。


作曲をドメニコ・グアチェロに、電子音楽作曲をジョルジョ・ノットーリに師事した後、カールハインツ・シュトックハウゼンに師事。サーニの音楽劇、舞踊作品、交響曲、室内楽曲、電子音楽、マルチメディア作品は、主要な国際フェスティバルやシーズンで定期的に上演されている。


これまで、ボローニャのコムナーレ劇場の監督兼芸術監督、ローマのオペラ劇場の理事兼芸術監督、パルマの国立ヴェルディアーニ研究所の会長、作曲家ジャチント・シェルシの文化的遺産に捧げられたローマのイザベラ・シェルシ財団の会長、CEMAT連盟と共同で実現した「ソノラ」プロジェクトの芸術監督など、国内外の数々の芸術関連団体や機関の主要なポストを歴任。


その活動により、2011年にフランス文化大臣より「芸術文化勲章シュヴァリエ」を授与されたほか、ジュゼッペ・ヴェルディ生涯功労賞、外務省「エラート・ファルネジーナ賞」など、イタリア国内外で数多くの賞を受賞している。また数々の著書、多数のエッセイを、イタリアのみならずヨーロッパ、アメリカで発表している。


作品はミラノのEdizioni Suvini Zerboniより出版されている。



杉山 洋一 Sugiyama Yoichi


1969年東京生まれ。作曲を三善晃、フランコ・ドナトーニ、サンドロ・ゴルリに、指揮をエミリオ・ポマリコ、岡部守弘に師事。作曲家としてミラノ・ムジカ、ヴェネチア・ビエンナーレをはじめ、国内外より多くの委嘱を受ける。指揮者として東京都交響楽団、アレーナ・ディ・ヴェローナ、ボローニャ・テアトロコムナーレ交響楽団など日欧で多くのオーケストラ、アンサンブル、オペラを指揮。


オーガナイザー、プロデューサーとしての活動も活発で、高橋悠治作品演奏会I「歌垣」(2018)、同II「般若波羅蜜多」(2019)、松平賴暁のオペラ「The Provocators~挑発者たち」(2018)、フェニーチェ堺のオープニングシリーズ「武満徹ミニフェスティバル」(2019)があり、いずれも指揮も担当している。


作曲家として、第13回佐治敬三賞、第2回一柳慧コンテンポラリー賞受賞。指揮者として2018年芸術選奨文部科学省大臣新人賞受賞。


1995年にイタリア政府から作曲奨学金を得て以来ミラノ在住。現在はミラノ市立クラウディオ・アッバード音楽院で教鞭をとる。

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